5月26日、漫画家のはなちゃんがお母さん(元同僚)とアトリエに来た。
土と遊ぶためだ。
はなちゃんにとって初めての陶芸体験。
あらかじめ何をつくるか考えてきてラフスケッチも用意してある。(やっぱり漫画家だ)
ハチワレというらしい猫、フーちゃんの花器。3月に18歳で天寿をまっとうしたそうだ。

左が手順を説明するために作った僕のもの、右がはなちゃんのもの。
形や表情も断然はなちゃんのものがいいなぁ。
手慣れた僕は厚みも均一に手際よく作った。
はなちゃんは白土と黒土が混ざったり、思いどうりにならない土に苦労した。
この二つの違いが何かを明確に示してくれたのが
28日朝日新聞鷲田清一さんの「折々のことば」

以下引用

速くできる、手が抜ける、思い通りにできる。
…ありがたいことですが、困ったことに、これはいずれも生きものには合いません。(中村桂子)

「便利さ」とそのために開発された機器の「豊かさ」を進歩の印と思い込む人は多い。が、生の充実とはまさにこの逆。思い通りにならないものを手塩にかけて育むこと、時間を「飛ばす」のではなく「紡ぐ」こと。

「生の充実」が僕の「えをかくせいかつ」になったらいいなぁと思う。
はなちゃんのように思い通りにならないものを手塩にかけて育もう。ゆっくりと色も形も紡いでいこう。
はなちゃん、ありがとう。本焼きが楽しみ。また来てくださいね。